手術前日

今日は朝から採血があり…2回目のPCRをされ…痛い1日だった。

同じ部屋にいた、向かいのおばさんは退院して、斜め向かいに同じくらいの年の人が来た。
コロナの関係で、手術4日前から入院らしい…暇すぎるだろうな…。元気だったら、お友達になるべく声をかけるところだが、うつ病による無気力、思考能力低下により、なかなかテンション上げられず…。そもそも、コロナ禍で声をかけるのも気が引けるところ。

午前中に夜勤明けの先輩とオンライン電話をし、看護師ならではの、術後の心配を話し合った。血圧が低いかも、薬が効かないかも、せん妄で暴れるかも…最悪、手術トラブルでICUか?半分冗談で最悪の状況を笑って話している。お互い、救命センターでそんな人達を見てきていた。そして、2人ともその時代が好きだが、今はそこで働いていない。死ぬか生きるかを見てきたから、中途半端な知識で、普通の看護師より頭が良さそうな話をしているんだと思う。

昨日の夜から、まさかの生理がきた。重い生理痛とともに…。考えてみれば予定通りに来たんだけど…。ガンでも、卵巣を片方無くしても来るものは来るんだな…と思った。そして、人生最後の生理がきたこと、手術をしたらもう来ることはないという、当たり前の事実に改めて気がつき、消灯後に号泣した。
今回の病気は、私の当たり前に来るだろう未来を終わらせた。生理、妊娠、出産。当たり前が当たり前じゃなくなり、私の生きる希望、目的も奪ってしまった。親や友達が、生きてほしいと私に言ってくれるし、悲しんで欲しくないという思いもあった。だから、当たり前に生きるための選択のとして、子宮、卵巣を摘出することにした。死んではいけない。そう思ったから、生きるための決断をした。でも、本当の私の意思はなんだったのか。子供が好きで、産むためにうつ病を治していこうと思っていた私の考えは…?
ガンの告知による高ストレスは、思考能力の低下よりも、さらに進行し、思考停止という感じになってしまった。いろいろ考えるが、考えている途中で、思考が止まってしまい、結局結論はだせずにいる。
そんな感じで、明日の手術はほとんど受容、覚悟もなく、何となくの理解、常識的な判断で受ける感じになる。術後大丈夫かな…。
いつか、うつ病が治りかけ、正常な思考になったとき、どこまで落ち込んでしまうのか…。その時は、最悪うつ病の悪化、衝動的な自殺をしてしまうんだろうか…。
どうなったところで、今の私は生きるための目的を見失ったまま、死なないために治療を受ける。
世の中的には正しい。私的にはどうなのかは、今後の生き方なんだろうな…。
元気になったら、考えよう。